テーマ107 厳しい時代においては、管理職者としての
本来業務を一層、徹底する
■環境変化のスピードや複雑性、不確実性増が増し、
将来の予測が困難な時代
いつの時代も大きな変化に見舞われているのが現実といえます。
管理職者として大切なことは、
今の時代の特質を理解した上で、計画の策定、推進や
部下の指導育成をどう進めていくかを考え、実践することです。
今の時代を表現する代表的な言葉として
多く使われているものの一つに
「VUCA(ブーカ)」という言葉があります。
VUCAは下記の4つの言葉の頭文字をとったものです。
「Volatility」(変動性:変化が激しく不安定)
「Uncertainty」(不確実性:問題や出来事の予測がつかない)
「Complexity」(複雑性:多数の原因や因子が絡み合っていること)
「Ambiguity」(曖昧性:出来事の因果関係が不明瞭で前例もない)
VUCAは、米国の陸軍で1990年代の米ソ冷戦終結後の
国際情勢を意味する用語として使われ始めた軍事用語です。
米国とソ連の長く続いていた冷戦構造が終結し、
ソ連崩壊、ドイツの統一、中国の政策の変革などがあり、
まさに、複雑性が増し、将来の予測が困難な情勢を
VUCAと称したとのことです。
このVUCAという言葉は、2010年代になると
ビジネスの世界でも使われるようになりました。
最近のビジネス関係の書物やネットでは多く使用されております。
今の時代は、
「環境変化のスピードや複雑性、不確実性増が増し、将来の予測が困難な状況」
となっていると考えることができます。
上記のようなことを管理職者として認識し、
担当部署の運営にあたることが必要です。
■厳しい時代では、管理職者としての本来の取り組み姿勢、
行動を一層徹底することが必要
VUCAという状況を踏まえ、
管理職者として取るべき仕事への取り組み姿勢や
仕事の進め方としては
次のようなことがあげられます。
・実践ありきの「迅速な行動」を行う。
・獲得すべき成果目標と期限を明確に設定し、
期限内に確実に目標成果を得る。
・「現状をよく理解し、常に考える」という姿勢で仕事を進める。
・主体的に考えて、考えて、考え抜いて行動計画を設定する。
合わせて「トライアンドエラー」が必要なことも認識する。
・「仕事を創造していく」、「新しい現実をつくっていく」、
「環境に働きかけ環境をつくっていく」という姿勢を持つ。
・世界に通用する技術力、商品力を心掛ける。
・管理職者としての「強いメンタリティー」を自覚し継続して持つ。
上記に掲げたことは、今の時代ということなく、
いつのときも管理職者として本来、
行わなければならないことでもあります。
こういう厳しい時代にあっては、
さらに一層、徹底しなければならないという
捉え方をしなければなりません。
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